(特活)地雷廃絶日本キャンペーン プレス・リリース 2012年11月29日発表

懸念される対人地雷の新たな使用―被害者数の増加と被害者支援の停滞―
『ランドマインモニター報告 2012年版』 

 最新版の『ランドマインモニター報告2012(”Landmine Monitor Report 2012”)』が、本日、発表されます。
1999年3月に発効した対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)は、現在160か国が締約国となっています。2012年には、フィンランド、ソマリアの2カ国か国がオタワ条約の締約国となりました。『ランドマインモニター報告2012』では、主に以下のことが報告されています。

依然として使われる対人地雷
・2012年にはシリアが、2011年にはイスラエル、リビア、ミャンマーが対人地雷を使用したとみられる。また、アフガニスタン、コロンビア、タイなどの6カ国で政府軍ではない武装グループも対人地雷を使用している。

反転増加した被害者数
2011年の地雷・不発弾による被害者数は昨年より約300人増加し、4286人となった。1日当たり11-12人が被害にあっている。従来から地雷の被害が多かったアフガニスタンやカンボジアでは被害者は減少しているが、リビアやシリアなど以前は被害者が少なかった国で被害が増加している。

減少した被害者支援
被害者支援への国際的な支援額は前年より30%減少(1360万ドル減)し、3000万ドルであった。これは2007年以降最低の数字となっている。

増加する被害国による地雷対策費への拠出
2011年の地雷対策への拠出額は、前年から2500万ドル増加し6億6200万ドルに上った。しかしドナー国による拠出は3%減少しており、代わりに被害国による自国の地雷対策プログラムへの拠出が3800万ドル増加して、1億9500万ドルとなった。

JCBL代表理事 北川 泰弘のコメント
「今年はオタワ条約の調印が始まって15年目です。条約を批准または加入した国が160ヵ国になりました。地雷・不発弾による被害者として報告された人数が4,286人でした。2011年を前年の2010年に比べると300人の増加です。
例えば、アフガニスタンでは2011年、政府軍が埋めた地雷による被害者数は1211人から409人と減少しましたが、政府軍でない武装グループが使用する遠隔操作によるIED(手作り地雷)の被害者数が増えています。非武装グループによる地雷の使用は、アフガニスタンを含む6カ国で確認されています。

地雷対策費はドナー国からの拠出が減少したにも関わらず、被害国による拠出が増加して支援総額が6年連続で4億ドルを上回ったということで喜ばしいです。しかし、被害者支援額が2007年以降最低だったということは残念なことでした。」