クラスター爆弾

JCBL事務局  2007/1/31掲載 2007/3/14更新

クラスター爆弾とは

クラスター爆弾
■クラスター爆弾。中にたくさん見えている丸いものが子爆弾。

クラスター爆弾は、たくさんの(数個から2000個位)小さな爆弾を入れた親爆弾を目標の上空で爆発させて子爆弾を広範囲にばらまき、それらが地表に到達すると一斉に爆発するように設計されている兵器です。つまり、ばら撒かれた子爆弾のどれかが目標に当たればよいというものなので、目標の近くに一般市民がいれば巻添えを食うことになりますし、目標に命中しなかった子弾の数十%は不発のまま地上に転がるか、木の枝に引っかかって残り、戦闘行為の終了後にも一般市民を脅かしつづけます。

数十から数百の子弾の運搬方法として、地上発射では大砲、曲射砲、ロケット、多連装ロケット、ミサイルがあり、空中投下では爆弾、ミサイルがあります。子弾は、使用目的によって、焼夷弾、徹甲弾、破片弾、それらの複合弾があります。

地面や木にひっかかっているクラスター爆弾の不発弾が、無差別に一般市民を殺傷し、戦争や紛争の後、長期に渡り多くの子どもを含む一般市民の命を奪い、大けがを負わせています。ですから、クラスター爆弾の不発弾は、「事実上の地雷」と呼ばれます。

クラスター爆弾の不発弾は、すぐにも爆発する状態にあるので、除去がとても困難で、そのためには、莫大な費用と時間がかかります。

いつから使われている?

クラスター爆弾は、第2次世界大戦中に開発が始まり、ベトナム戦争以降大量に使用されて続けている非人道的な兵器です。東京大空襲に使われた焼夷弾もクラスター爆弾です。

どこで使われている?

クラスター爆弾は、現在73ヵ国が保有し、そのうち35ヵ国で210種類を製造しています。日本も国内の3社が生産をしているクラスター爆弾製造国であり、4種類のクラスター爆弾を貯蔵している保有国です。少なくとも12ヵ国が輸出し、58ヵ国が輸入したと言われています。米国、ロシア、英国、ドイツ、イスラエルが「輸出大国」です。今までに世界中で約3億6千万個の子爆弾が使用され、不発弾3千万個が23ヵ国に残っていると言われています。世界中の武器庫に保管されているクラスター爆弾の子爆弾は40億個に上ると推定されています。

クラスター爆弾禁止をめざす「オスロ・プロセス」

2007年2月22・23日、ノルウェー政府の呼びかけで、オスロ・クラスター爆弾会議が開かれました。この会議には、49カ国の政府代表(日本を含む)、UNICEFなど国連機関、国際赤十字委員会(ICRC)などの国際機関とNGOが参加しました。

会議の前、ノルウェー政府は、クラスター爆弾禁止に積極的な国にだけ招待状を送っていて、日本政府には招待状が送られていなかったため、JCBLは、外務大臣に日本政府の参加を求める手紙を送り、防衛省・外務省との意見交換会でも、日本政府が参加するように求めました。そして、会議には運営委員の目加田説子を派遣しました。

 この2日間の会議の始めは、クラスター爆弾禁止に関心のある国々の中からも「国連枠内での議論の尊重」などを理由に、早急な宣言に反対意見が出されていました。しかし、最終的には、49カ国中46カ国の支持を受けて、2008年までにクラスター爆弾の生産、使用、保有などを禁止する条約をつくることを謳った「オスロ宣言」が採択されました。残念ながら、日本政府は、この宣言の不支持を表明しました。

 クラスター爆弾禁止に向けたオスロ・プロセスはスタートしました。次回の会議は、5月23~25日にペルーのリマで、11月にはオーストリアのウィーンで、来年初めにはアイルランドのダブリンでの会議が予定されています。JCBLは、日本政府が、このオスロ・プロセスに参加して、クラスター爆弾の禁止に積極的にかかわるように求めています。