2006年11月に開催された特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)ではクラスター爆弾の規制について話し合われましたが、結論に至りませんでした。CCWとは、特定の兵器を禁止する条約で、アメリカ、中国、ロシアなどの大国が入っています。しかし、全会一致による合意が原則のため、ひとつでも反対する国があると決定に至りません。このときのCCWの会議では、クラスター爆弾の禁止に反対する国があったため、禁止に合意できませんでした。これを受けてノルウェー政府が、クラスター爆弾を禁止する条約を各国政府とNGOの有志連合によって準備するための新しい交渉の場を提案しました。2007年2月にオスロで開催された会議では、クラスター爆弾の禁止を目指す「オスロ宣言」が採択され、オスロプロセスが始まりました。その後、リマ、ウィーン、ウェリントンなどで条約について話し合うための会議が開かれ、2008年5月のダブリン会議には欧州の主要国を含めた107カ国が集まり、クラスター爆弾禁止条約(CCM)(通称、オスロ条約)が採択されました。

2008年5月に開催されたダブリン会議には107カ国が参加しました。

オスロ条約の主な内容
●過去に使用されたことのあるクラスター爆弾の99%は禁止の対象となる
●保有しているクラスター爆弾は8年以内に廃棄処分する
●除去と除去後のクラスター爆弾の廃棄処分は10年以内に実施する
●直接被害に遭った本人に加えて、家族やコミュニティも犠牲者として支援する